医療法人祥佑会 藤田胃腸科病院 日本消化器内視鏡学会 指導施設

チーム医療

内視鏡チーム

チーム医療

Speedy、Surely、Softly

常勤医師4名、非常勤医師15名、看護師11名が4ブースに分かれ、交代で勤務しています。医師はいずれも内視鏡経験が5年以上(ほとんどが指導医・認定医)、看護師は8名が内視鏡技師免許を取得しています。 開設以来、一貫して胃・大腸がんの早期発見にこだわり、年間上部内視鏡検査(GF)が7000件以上、下部内視鏡検査(CF)を3000件以上実施しています。当院のモットーを以下として、取り組んでいます。

Speedy:
受診当日希望者には GF施行(無制限) 下血患者には緊急CF可能体制
Surely:
最新機種、AI搭載カメラを使用し、早期発見に努める
Softly:
随時患者アンケートを施行し、患者の要望に沿い、極力苦痛の少ない検査を心掛ける

近年、内視鏡機種、診断精度の向上はめざましく、2023年度の発見胃がんでは内視鏡手術(ESD)例のうち40%近く(20例)が、発見が難しいとされる微小がん(5mm以下)でした。またここ数年の集計では、がん発見の1年内に検査された胃がん患者には、97%の患者に内視鏡切除で対応しました。

IBDチーム(潰瘍性大腸炎、クローン病の診療)

チーム医療

中長期的な視点から、
ステロイドに頼らない治療

IBD(炎症性腸疾患)とは難病に指定されている原因不明の腸炎で、潰瘍性大腸炎とクローン病があります。当院では2023年現在、潰瘍性大腸炎とクローン病院をあわせて350-400人の患者さんが通院されています。
当院の治療の特徴としては、以前からできるだけステロイドに頼らない治療を心掛け、たくさんの治療薬から一人一人の患者さんの病態に合った治療をきめ細かく選択することによって、手術に至ってしまう患者さんの数を減らしてきた実績があります。(過去20年で手術例2-3%、clin.gastr.Hep.2018報告では11-20%)) 検査についても、症状の悪化があれば当日検査を含めた迅速な内視鏡検査を行うだけでなく、便中カルプロテクチンと便潜血検査という検査を同時に行い、血便などの症状が出現する前に病気の再燃を即日にチェックできる体制をとっています。
当院では医師2人を中心に看護師や栄養士、薬剤師、診療補助科のスタッフでチームを組み、点滴や皮下注射による治療中に患者さんの細かい状況や医師には言いにくい心の内やご希望を聴取したり、入院や外来で患者さんに合った栄養指導をしたり、投薬や検査間隔の管理、必要な書類や手続きのお手伝いをさせて頂いています。
腹痛や下痢、血便などの症状がある方だけでなく、今までに潰瘍性大腸炎やクローン病と診断された方、また現在他院で通院されておられる患者さんでもお気軽にご相談ください。

便秘チーム

チーム医療

刺激性下剤は(極力)使用しない
排便困難型(お尻の便秘)への専門的対応

便秘とは「本来体外に排出すべき糞便を、十分量かつ快適に排出できない状態」のことです。便回数が少ない(下剤がない状態で3/週以下)、排便時間が5分以上かかる、排便困難感・残便感があるなどの症状があれば、便秘外来にご相談ください。便秘薬としては副作用の多い刺激性下剤(センナ、アロエ等)は極力使用しません。
便秘チームでは医師2名・看護師8名・放射線技師(臨床工学士)1名が協力して、水溶性造影剤(ガストログラフィン)による注腸検査、排便造影検査、大腸通過時間検査(ジッツマーク試験)、直腸内圧検査など専門的検査を行い、最適な治療法を決定します。特に排便困難型便秘(出せない便秘)や便失禁に対しては、毎週火・水曜日の午後に、バイオフィードバック療法(センサーを用いた排便訓練)でその人にふさわしい排便姿勢や排便のコツを習得していただきます。(2024年現在、1000名以上に対応) さらに、刺激性下剤が手放せないなど難治性便秘の患者さんを対象とした1週間入院プログラムでは、上記の各種検査を短期間で行って便秘の型に応じた治療を行います。入院中は低FODMAP食(大腸の不調を引き起こしやすい特定の糖質を控えた食事)を食べていただき、便秘解消のための運動療法を含めた総合的なチーム医療を施行します。

  ※日本消化管学会雑誌 第8巻 第1号に、本郷院長の論文が掲載されました。(2024.9.30発行)
2024.10月末 右記にて公開 日本消化管学会雑誌 – 日本消化管学会 (jpn-ga.or.jp)

緩和ケア・褥瘡対策チーム

チーム医療

専門の医師・看護師による外来から入院へと切れ目のないケア

常勤医師4名と看護師8名、薬剤師・栄養士が終末期のがん患者等にチームとして対応しています。がんにおいては、麻薬(オピオイド、フェンタニル等)使用に精通し、疼痛、食欲不振・全身倦怠感などの症状の苦痛緩和に努めます。またがん以外の疾患においても、心不全や呼吸不全などの慢性疾患をお持ちで身体や心のつらさ・苦痛など種々な問題に直面している患者さんとそのご家族に寄り添い、少しでも快適な生活を送ることが出来るよう、繰り返し話し合ってアドバンス・ケア・プランニング(ACP:人生最終段階の医療・介護・ケアについて共通認識を作る)のお手伝いをします。専門の医師・看護師が外来から入院へと切れ目のないケアを行っています。大阪医科薬科大学や他機関、学会などの研修会にも参加して研鑽を積んでいます。
また、スキンケアや褥瘡処置にも力を入れています。毎週、専門の医師と看護師・薬剤師・栄養士・などチーム医療で褥瘡回診を行って、ケア計画を立てて、日々の褥瘡・創傷の処置と褥瘡予防のための清拭・体位変換、さらに栄養サポートチーム(NST)と協力して栄養状態の改善に取り組んでいます。

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